リン酸資源の効率的利用による循環型農業の実現に向けた
アーバスキュラー菌根菌ブレンド資材の開発

小泉 敬彦 生命科学部分子微生物学科 助教

専門分野:森林科学関連

tk208124@nodai.ac.jp
齋藤 宏昌 生命科学部分子微生物学科 教授

専門分野:植物保護科学関連

hs206173@nodai.ac.jp
田中 尚人 生命科学部分子微生物学科 教授

専門分野:応用微生物学関連

n3tanaka@nodai.ac.jp
山本 紘輔 生命科学部分子微生物学科 准教授

専門分野:応用生物化学関連

ky200683@nodai.ac.jp
田中 恵 地域環境科学部森林総合科学科 准教授

専門分野:森林科学関連

m4tanaka@nodai.ac.jp
市橋 泰範 理化学研究所バイオリソース研究センター

専門分野:植物保護科学関連

yasunori.ichihashi@riken.jp

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キーワード
  • 菌根菌
  • 循環型農業
研究の背景と目的
[背景] 日本の畑地はリン酸と結合しやすい黒ボク土で覆われており、農地に投入されるリン酸肥料の大部分が作物に利用されることなく土壌中に蓄積している。我が国における持続的な農業を実現するには、農地への過剰なリン酸投与からの脱却が不可欠である (SDG 2.4)。アーバスキュラー菌根菌(以下、菌根菌)は植物の根に感染し、植物の根に土壌中のリン酸を供給する役割を担う。菌根菌を化学肥料に代わる農業資材として活用することでリン酸を効率的に回収でき、それゆえ作物の収量増加 も期待できる。 [目的] 本研究では、特性の異なる菌根菌リソースを収集し、それらをブレンドすることで、施用効果の安定性が担保された新しい菌根菌資材を開発する。
展開可能性(他領域・社会にどのようなインパクトを与えるか)
・作物種の拡張  アーバスキュラー菌根菌は宿主の特異性が低いため、幅広い作物種に対する施用効果が期待できる。 ・リン酸使用量の削減  農地におけるリン酸肥料使用量を削減することで、土壌微生物の多様性回復 (SDG 15.1)、河川や海洋へのリン流出量の減少 (SDG 14.1)、リン酸資源の物流から生じるCO2排出量の削減 (SDG 13.1) を通じて、環境負荷を抑えた循環型農業の実現に貢献できる。 ・作物の収量増加  作物の収量が増加することで、12人に1人が飢餓状態にある世界の現状改善に貢献できる (SDG 2.1)。
シーズの特徴
多様な土壌環境由来の菌根菌リソース
農地のほか森林や海岸から菌根菌リソースを探索
菌根菌リソースのブレンド
特徴の異なる複数種の菌根菌をブレンドして安定した施用効果を発揮
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