大麦の生産安定化にむけた根のストレス応答の解明

研究期間 2021年06月
伊藤博武 生物産業学部北方圏農学科 教授

専門分野:作物生産科学関連

h-ito@nodai.ac.jp
長嶺 敬 農研機構・中日本農業研究センター・作物開発グループ

専門分野:遺伝育種科学関連

naga@affrc.go.jp
中野友貴 農研機構・中日本農業研究センター・作物開発グループ

専門分野:遺伝育種科学関連

nakanoy913@naro.affrc.go.jp

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キーワード
  • 大麦
  • 根系
  • 耐湿性
  • 生産性
研究の背景と目的
 健康機能性成分を多種多く含む大麦は、今後の生産増が期待されている。ただし、耐湿性に弱い大麦は北陸における重粘土壌での生産性向上が頭打ちとなっている。一方、北海道では新たにもち性オオムギの生産が始まり、新規作物としての生産拡大には収量性の向上が鍵となっている。「オオムギ湿害」は日本固有の課題であり、耐湿性評価も限られた情報しかない。すなわち、大麦の生産性向上には根系制御が重要であり、理想根系は地域環境によって差異がある。湿害がでやすい地域環境である北陸では湿潤下での酸素不足によって根の活力低下が生産量低下の原因となり、排水性の優れる北海道では広く深い根域の確保が超多収化のキーとなる。本研究では①大麦の根を観察し、②根系形成に関与する大麦遺伝子を検討する。
展開可能性(他領域・社会にどのようなインパクトを与えるか)
 根系を制御する育種 (根系育種) が可能になれば、画期的な品種(多収性・安定性)の開発が可能になる。
シーズの特徴
特徴1
ハイドロゲルポリマー培地法により目に見えない根系分布が理解出来るようになる。
特徴2
根系形成に関与する大麦遺伝子が明らかになる可能性がある。
特徴3
遺伝子情報を用いた既存育種素材から地域適応型 (北陸・北海道) 大麦の選抜を行う。

連携先

研究機関
農業研究センター・水田利用研究領域品種開発グループ
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