マッチングサポートフェーズ/乳酸駆動型水素発酵法の社会実装
研究期間
2022年01月
〜
2023年12月
大西章博
応用生物科学部醸造科学科
教授
専門分野:応用微生物学関連
a1ohnish@nodai.ac.jp
研究の背景と目的
水素燃料は、次世代の社会基盤を形成するエネルギー媒体として注目されています。またファインケミカル産業は、新たな付加価値や機能性を有する素材の生産事業として期待が高まっています。第二次産業は食品加工技術だけでなく、農産物をファインケミカル産業に供給可能な原材料に加工する技術を開発する必要があります。医薬品や生理活性物質のようなファインケミカルあるいはその原料を微生物により生産する技術を開発することは、第一次産業である農業を基盤とした新たな市場形成、新規雇用開発、サーキュラーバイオエコノミーの形成に寄与する可能性があります。
本研究課題では、農産物などから水素燃料とファインケミカル原料を同時に生産する技術(乳酸駆動型嫌気発酵)を開発し、これを社会実装規模で実証します。
展開可能性(他領域・社会にどのようなインパクトを与えるか)
【遊休農地・耕作放棄地の利活用:資源作物や多収穫米を栽培する】
遊休農地や耕作放棄地などの未利用の農地は年々増加傾向にあります。未利用農地の利活用は雇用の確保と地域経済活性化の要です。未利用農地で資源作物や多収穫米のような加工用農作物を栽培し、収穫物から水素燃料とファインケミカル原料を生産します。
【未利用資源の利活用:廃棄物・排水を資源として利活用する】
食品加工産業からは、製品以外に未利用の有機物を含む廃棄物や排水が発生します。このような未利用資源に含まれる有機物を微生物は嫌気発酵の原料として利用できます。
シーズの特徴
特徴1
水素燃料と化成品原料(脂肪酸など)を同時生産できる
特徴2
雑菌汚染の影響が小さい
特徴3
サーキュラーバイオエコノミーの形成に寄与する
- 研究業績・研究室(URL)
- https://dbs.nodai.ac.jp/view?l=ja&u=226
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