NASHに対する病態メカニズム解明と食品栄養学的介入に関する研究

煙山紀子 応用生物科学部食品安全健康学科 准教授

専門分野:代謝および内分泌学関連

nk204884@nodai.ac.jp

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キーワード
  • NASH
  • 肝線維化
  • 脂肪肝
  • 生活習慣病
研究の背景と目的
メタボリックシンドロームに高頻度に合併する非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)は多飲酒歴が無いにもかかわらず肝臓に脂質が過剰に蓄積して慢性的な炎症が引き起こされ、肝細胞変性、壊死、線維化と進み、最終的にはがんの進展をもきたす、社会的に大きく問題視されている生活習慣病の一つである。しかしながらその機序は複雑であるため、有効な予防・治療法が無いのが現状である。我々はモデル動物と培養細胞を用いて、肝の脂肪化・炎症・線維化と、その後の肝硬変や肝細胞がんに対する病態メカニズム解明と食品栄養学的な介入に関して解析を行っている。現在では、特に脂質代謝と免疫活性の変化がどのように肝線維化に進展しているかに着目をしている。
展開可能性(他領域・社会にどのようなインパクトを与えるか)
NASHおよびNASH合併肝硬変/肝がん病態進行に重要なシグナル因子の同定を行っているが、NASHだけでなく、肥満インスリン抵抗性、動脈硬化、糖尿病性腎症といった他の生活習慣病における役割についても検討する予定である。一般的に生活習慣病は多臓器にわたり合併することが多く、共通のシグナルを見出すことは全身状態の改善につながる可能性がある。 肝線維化と肝発がんに関しては、有効な予防・治療方法が確立されておらず、病態メカニズムの解明とともに、食品栄養学的な介入の可能性が期待される。
シーズの特徴
特徴1
病態モデル動物
特徴2
分子病理組織学的解析
研究業績・研究室(URL)
https://dbs.nodai.ac.jp/view?l=ja&u=100000858