トマト尻腐れ症発⽣機構解明のための遺伝資源探索

研究期間 2024年04月2025年03月
鹿内 勇佑 応用生物科学部農芸化学科 助教

専門分野:植物栄養学および土壌学関連

ys208202@nodai.ac.jp

画像をクリックすることで拡大画像を表示します。

キーワード
  • トマト
  • 尻腐れ症
  • カルシウム欠乏症
研究の背景と目的
トマトの「尻腐れ症」は、尻腐れ症は果実の先端が壊死する生理障害であり、原因はカルシウム(Ca)欠乏症とされています。これは高糖度トマト栽培で頻発するため、その解決のためには関連遺伝子の同定が必要です。 本研究の目的は、トマト尻腐れ症に関連する遺伝子の同定に向けて、(1)多数の大玉トマト品種の尻腐れ発生率を調査することです。加えて、(2)多様な変異体リソースが整備されている、遺伝学的実験用に最適な極矮性品種「マイクロトム」での尻腐れ誘導条件の確立も目的としています。また、この研究過程で、果実の元素濃度に特徴を有する品種・変異系統の探索も並行して行います。
展開可能性(他領域・社会にどのようなインパクトを与えるか)
本研究によって尻腐れ耐性遺伝子が明らかになり、将来的にこれを利用した「尻腐れ耐性大玉トマト品種」の開発に成功し、高糖度大玉トマト栽培が容易になれば、これを利用した農村地域の振興につながる可能性があると考えます。 なお、尻腐れ耐性遺伝子がマイクロトムから単離された場合でも、マイクロトムと他の通常のトマトは掛け合わせ可能であるため、栽培品種への遺伝子組み換えに依らない耐性遺伝子の利用は十分に可能であると考えます。 さらに、本研究の過程では様々な品種・系統の果実の元素濃度を測定します。例えばカリウムやリンを少なくする遺伝子を見いだすことができれば、低カリウム・低リン品種の作出が可能になり、摂取制限の課された患者でも生食可能なトマト品種の作出も可能になる可能性もあると考えます。
シーズの特徴
特徴1
トマト尻腐れ症に関する遺伝子を探索する
特徴2
果実の元素濃度を制御する遺伝子を探索する
同じ専門分野のよく閲覧されているシーズ

機能性付与アメリカザリガニの代替タンパク質創出

  • 武田 晃治教授

    教職・学術情報課程

  • 高橋 信之教授

    応用生物科学部

  • 美谷島 克宏教授

    応用生物科学部

  • 加藤 拓准教授

    応用生物科学部

  • 浅井 俊光准教授

    地域環境科学部

  • 黒澤 亮助教

    農学部